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アブサンというお酒の名前はとっても妖しく退廃的な雰囲気が漂いますね。『太陽と月に背いて』と言う映画(19世紀フランス、ヴェルレーヌとランボーという、おっさん詩人と青年天才詩人のお肉混みの愛憎劇。)ではパリ下町の酒場でアブサンが飲まれてる様子が出てました。角砂糖を浸して火をつけてそれをグラスに落としたりするの。事実だったのかしら。
アブサンは混ぜる草に毒性が指摘されて製造停止へ。代替品のパスティス、ペルノーが普及しています。地中海沿岸の国では、大衆酒としてアブサンと同系統のアニス系薬草入りのリキュールが沢山造られています。ギリシャのウーゾ、トルコのラク等など。水を入れるとアニス成分が変化して白濁します。(なぜ白濁するかはまた後日。) 私が最初にペルノーを飲んだのは、まだバブリーな空気の残る時代、友達と行った新宿末広亭近く、地下一階の小さなフレンチレストランでした。食前酒としてオンザロックでオーダー、それまでに飲んだことの無い味わいだった・・・。「ま、まず~~~~。」が、第一印象。強い薬品臭と甘味、強いアルコール。今まで飲んだこと無い味わい。これの美味しさが分かると病みつきになるのかなあ。フランスでもお金持ちはブランデーを飲むそうなので、やっぱりそれなりのお味で正しいのかもしれません。そのお店の料理は量も質もコストパフォーマンス高かった記憶です。今はもう閉店されたようで場所はわかりません。 芋焼酎も一昔前まではフューゼル香が強くて非常に臭い飲みにくい酒であったのに、ろ過技術が進歩して、洗練された蒸留酒に変わっているような。臭い時代の味を私は知らないです。 「味わいと洗練のせめぎあい」って厳しいですね。
by kororogi2
| 2008-09-11 00:41
| 食にまつわる話
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