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・「絲的メイソウ」絲山秋子 エッセイ集
かなり笑える。小説家は、有名な賞を取った後、読者を増やす為に若い人向け雑誌に笑えるエッセイを書けるかどうかがその後も作家として安定できるかの試金石だったりして。もちろん力のある小説を書くことが前提で。絲山氏は営業戦略のようにして考えている感じ。ネットでも日記を書いてるしね。 でも最近雑誌は買わなくなった。立ち読みで済ましてるなあ。 ・「スモールトーク」絲山秋子 イタリア車に関するエッセイと小説。 正直私は車については無知なので面白みも半減かも。逆に車が好きな人にはかなり興味深いいのか。小説の中に車を織り込むのが上手いよね。でも小説部に恋人として付き合う男がとても駄目で情けない上に嫌なやつだったので読後感は悪かった。 ・「ザ・スコット・フィッジェラルド・ブック」村上春樹 村上春樹氏が『グレート・ギャッツビー』の翻訳のためにかなり前に取材をしていた、その紀行文と短編。でもこの本ハードカバーで昔買ってたはずなのだが、見つからず図書館で借りた。村上氏がまだアメリカに住む前の話で、取材不足のところも沢山ある感じ。フィッツジェラルドは真面目で純粋な小説家で、彼にとって妻ゼルダは創作に不可欠なミューズでもあり、同時に破滅へ向かう原因にもなっていたとは。でも、ディジーよりは魅力的な感じがするけれど。 『グレート・・・』は歴史に残るアメリカ文学あると、繰り返し書いてあって、昨年上梓された村上訳を読んだけど(その前に古いのも読んでるけど)どうにも好きになれなかったんだよね。情景の描写は確かにすごく素晴らしいと思ったけど。『キャッチャー・インザ・ライ』の方が主人公に魅力があるような。 そういえば村上訳「ロング・グッドバイ」が出ていたなあ。買おうかどうしようか考え中。
by kororogi2
| 2007-03-10 17:25
| 読書記録
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