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原作:江國香織
脚本、監督:森田芳光 明るく素直ないい人だけれどどこか閉じているオタクな三十代の兄弟の恋愛の顛末。 オタクを主人公にしたラブコメディは今までもあったけれど誇張しぎやオタクなのに結構カッコよかったりして現実味はとぼしかった。でもこれはファンタジー性はあれども行動パターンはリアルに描かれていてほのぼの楽しめた。 兄(佐々木蔵之介):酒造メーカー開発技術者。 弟(塚地武雄):小学校校務員。 絡む女性たちは、小学校のややとろい感じの女性教諭、レンタルビデオショップでアルバイトの女子大生とその妹。あと、兄の会社の先輩女性、同僚の妻。兄弟以外の人々は、みんなそれぞれ複雑に恋愛事情を抱えている。兄弟にも小さなチャンスは来ているのにそれに全く気がつかず頓珍漢な行動を取り片思いのままに終わる。そして兄弟仲良く趣味を楽しんでゆったり暮らせばいいね。というエピローグ。 彼らは女性に対する考え方が年齢の割りにとても幼稚なので恋愛の入り口からちっとも中へ入れない。それが哀れかというとそうでもなくて斜に構えたりしないので好感は持てるのだ。中年になってもみんなそんなに大人はなりきれない。女性たちのそれぞれの恋の相手も変な奴ばっかりなので、兄弟だってあと一歩何かを変えればいいのに。二人が仲が良すぎるのが一番の問題なのかもしれない。 弟が新幹線好きなのでドクターイエローの薀蓄もちょっと出てきてそちら方面の方も楽しめるでしょう。 浴衣パーティーで女性教諭(常盤貴子)の着てる朝顔の浴衣、二人の母(中島みゆき)の着物の帯が良かった。ほすい。こういうのも映画の醍醐味ですな。
by kororogi2
| 2007-05-25 23:32
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